四国遍路 4日目 第12番札所焼山寺(しょうさんじ)、桜屋旅館
最後の急勾配はもはや道じゃなく、軽いクライミング状態。雨が降ってなくてよかったよ。Bさん大丈夫かな。老夫婦のお遍路さんも。
真新しい立派な十三仏の石像と参道が迎えてくれた。
やっと着いたよ焼山寺。四国遍路難所のひとつ、焼山寺の遍路ころがしを5時間半で攻略です。焼山寺を納めたら今日の参拝は終わり。今夜のお宿、桜屋旅館に向かいます。
焼山寺を少し降りた所にある杖杉庵(じょうさんあん)。
一説には四国遍路の始まりと言われ、行き倒れとなった衛門三郎が弘法大師に謝罪している銅像が建っている。
そこからさらに下ると少し広い休憩所。トイレもある。向かいに小さな売店「すだち」。そこに二人組みのお遍路さんを発見。よくよく見るとそのうち一人は茨城のお遍路Aさんではないか。まさか、こんなところで再会するとは。「熊谷寺のご本尊の御影(おすがた)、もらってきてくれた?」「はい。これね。」もらってきてくれたよ~。ありがとー!!
後は宿に行くだけ、時間も余裕があるので売店「すだち」でゆっくりすることに、お店の中はテーブルと椅子があり、お店兼お遍路さんの接待所となっている。ソフトクリームを食べながら、お遍路話で盛り上がった。お店の他にも「善根宿すだち館」を経営されていて、ここは2食付で3,000円と格安の善根宿。もう宿の予約しちゃたよ。残念だな。
「3日ぐらい前に女性のお遍路さんが泊まったよ。なんでも歌手ということで15日に高知でコンサートをやるんだとか言ってたなあ。」へえ、有名人なのかな? 善根宿すだち館へ、CDを送るように友達に電話してくれたらしい。なんと、タイミングよくそのCDが店に届いた。CDのジャケットを見せてもらうと、結構きれいな人です。名前は忘れてしまった。CDが届いたことを本人に連絡。まだお遍路中みたいだ。「頑張れば追いつくかもよ。」と店の人。いろんなお遍路さんがいるんだなあ。
あと、今年はホタルが異常発生しているとの事。「もしよけれがホタルを見に連れて行ってあげるよ。」と言われたがここは遠慮することにした。Aさんは見に行くことに。
30分ぐらいはゆっくりしただろうか。そろそろ宿へと出発。Aさんはちょっと先に出発していた。ここは峠越えコースと峠を迂回する県道コースがある。県道を通るコースは「ずーと、43号線を行くんやでー」と、教えてもらったにもかかわらず、遍路路の道しるべに釣られて曲がってしまった。
前方にはAさんともう一人、野宿遍路の人と一緒に歩いていた。結構ガッチリとした体格のにいちゃんで年齢は20代半ば。見た目と違い体力がない。肺の病気で長い間入院していたんだとか。しばらく、3人で歩いてようやく道を間違えていることに気がついた。「道、違うよね。」「峠越えコースの方きちゃったよ。」僕とAさんは引き返すことに。
道を引き返していると、前から一人の綺麗な女性の姿が。30代半ばぐらいだろうか。姿からしてお遍路さんではなさそうだ。軽く挨拶をしてすれ違う。ここからしばらくは二人で、この綺麗な女性の妄想話。かなり盛り上がりました。そして、もとの道に戻り地図を確認。やっぱり間違えてた! 野宿遍路のにいちゃんは道の駅に泊まるていってたっけ。あっ! あの人も間違えてるじゃないか! 大丈夫だろうか?
1時間ぐらいロスして桜屋旅館に到着。Aさんはもう少し先の「ホテル四季の里」に泊まるってことで、ここでお別れです。今日の宿泊客は僕を含めて三人のお遍路さん。一人は売店「すだち」にAさんと一緒にいた方でした。「遅かったね。」「いやぁ。道を間違えまして・・・。」三人での夕食。「一杯どう」と、ここでもビールのお接待を頂いちゃいました。汗かいた後のビールはやっぱりウマイな! そんなこんなで4日目終了。
*このブログは四国遍路の回想記です。記憶違いで若干事実と違っている場合があります。