みちしるべ2

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四国遍路 5日目 第13番札所大日寺(だいにちじ)~第16番札所観音寺(かんおんじ)、鱗楼

     徳島編

5日目は桜屋旅館からスタート。一緒に泊まった二人のお遍路さんと一緒に第13番札所大日寺(だいにちじ)から第16番札所観音寺(かんおんじ)までを納めます。

桜屋旅館で一緒になったお遍路さんは、いずれも60代半ばの大先輩です。ひとりは神奈川県小田原市からのMさん、結願(けちがん)3回、歩きでは2回目のお遍路で今回は別格も回っているのだとか。もうひとりの方Cさんは初めてのお遍路で区切り打ち。来週の月曜日には帰えるとの事。

宿を出て午前中はひたすら歩きです。途中、休憩を取りながら鮎喰川(あくいがわ)沿いを歩きます。川の水がとてもきれいで川の底まで見ることができます。

「今日の宿は取った?」と小田原のMさん
「僕は鱗楼に泊まろうかと。」
「私は大日寺の宿坊に予約してます。」とCさん
「大日寺だったら午前中で終わっちゃうよ。Cさんの足なら十分観音寺までは行けるよ。」

Cさんは、一日20km前後で旅行会社にプランを立ててもらったらしい。時間を見つけての区切り打ち。「70歳までには結願したい。」と、出来るだけ先に進んでおきたいみたいだ。

「まだまだ、自分のペースがつかめなくて・・・。」
「今日観音寺まで行くと、明日は立江寺(たつえじ)までいけるから、最終日は鶴林寺(かくりんじ)を打って鶴林寺の下までバスが来てるので、それに乗って徳島まで戻ればその日のうちに帰るよ。」

さすが、お遍路3週目のMさん、新しいプランを提案しちゃいました。よって、Cさんは大日寺の予約をキャンセル。3人一緒の宿、鱗楼に泊まることになりました。

13番札所大日寺の山門 13番札所大日寺の本堂

ちょうど昼ごろに大日寺に到着。「本当に午前中で終わってたよ。」とCさん。

13番札所大日寺しあわせ観音 13番札所大日寺龍神の池

ここでまた茨城のお遍路Aさんと再会して、お昼を一緒に食べることに。大日寺を納めて隣にあるうどん屋さんでお食事。ここで小田原のMさん、ビールを注文。「すいません。今日は異常にビールが出て品切れなんですよ。」・・・ Mさん残念!! 確かにこの日はメチャクチャ暑かった。

14番札所常楽寺入り口 14番札所常楽寺境内 14番札所常楽寺の階段

昼食を終え4人組となって第14番札所常楽寺(じょうらくじ)へと向かいます。ここから札所の距離がグッと縮まります。お遍路Aさん、超マイペースでハグレちゃいました。そしてこれを最後に再会することはなかった。2週間の区切り打ちと言っていた、何処まで行くことが出来たのかな? ご朱印、忘れないでね。

5番札國分寺の山門 15番札國分寺本堂と鐘楼 15番札國分寺の七重塔心礎

第15番札所国分寺(こくぶんじ)、ここでは第5番地蔵寺で出会った外国人2人組と再会。ずーと、同じペースで歩いて来てたのね。国分寺も納めて本日最後の第16番札所観音寺へ。外国人お遍路が先行して追っかける形で歩き始めます。前を歩く外国人お遍路、足を引き摺ってとても辛そうに歩いています。しばらくして・・・、追い付きました。するとCさんが、なんと英語で話しかけた。すごいかなりの英語力。なんでもHP(ヒューレット・パッカード)で働いていたらしい。外資系だ!人は見かけによらないな。外国人お遍路のひとりは足のマメでダウン寸前。本当に辛そうだ。

16番札所観音寺の山門

そうこうしてるうちに観音寺に到着。これで今日の参拝はおしまい。観音寺を納めて旅館へと向かいます。ここで外国人お遍路、遍路路から外れて歩き出す。「Hey!!」とCさん声をかける。「道ガ、チガウヨ!」「足ガ限界デ、コレカラ、ドラックストアデ、治療シマス。」と外国人お遍路。野宿遍路、頑張ってください。

旅館鱗楼

今夜のお宿、鱗楼に到着。お風呂をいただき夕食です。今夜の宿泊客は6人。僕達3人とご夫婦のお遍路さん、そしてもうひとり・・・。「やあ、一緒になったね。」と話かけられた。誰だろう?よく見てみると健脚の持ち主、Bさんだった。「いつもは眼鏡をかけているので。」と。風呂あがりで、はずしてるみたいだ。昨日は無事、焼山寺を攻略。僕が間違って入った峠越えコースを通って来たんだとか。「若いんだから峠越えを選ばなくっちゃ! 景色が良かったぞ!」と、お叱りを受けた。ここでも当然Mさんがビールを注文。「缶ビール切らしてまして、瓶ビールならありますが・・・。」と旅館の人。「今日はビールに嫌われてるな。瓶ビール、ひとりじゃ飲みきれないよ。手伝ってくれる?」と、連夜のお接待。ビールを頂きました。禁酒と言っておきながら飲んでるじゃん! 俺。お遍路6人、楽しく夕食いただきました。今日もこれにて終了。とても暑い一日でした。

*このブログは四国遍路の回想記です。記憶違いで若干事実と違っている場合があります。

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