みちしるべ2

元トヨタ期間工が田舎でゲストハウスを経営!日本でゲストハウスは馴染まないのか?

四国遍路 3日目 第8番札所熊谷寺(くまだにじ)~第11番札所藤井寺(ふじいじ)、さくら旅館

     徳島編

切幡寺を納めて次は藤井寺。今日最後の札所になります。「若い人は歩くの速いね。僕はここで少し休んで行くよ。」と、ここで出会ったBさんと別れて歩き出す。そろそろお昼。で、うどん屋を発見。昨日もうどんだったのでスルーしてしまった。しかしこれ以降、この日にお店を目にすることはなかったのでした。昼抜き決定。

しばらく歩くと吉野川。車がすれ違えないような細い変わった形の橋を渡ります。周りは見渡す限り田んぼ。結構歩いたな。橋を渡った所に休憩所が・・・ 先客もおられる。お遍路さんではなさそう。「どこから来たん?」と話掛けられた。「佐賀からです。」「めずらしいな。福岡からは多いけど」しばらく世間話。

「今、君が歩いてきた所、吉野川の川底だよ。橋、変わってただろ。」
「変な形してましたね。」
「あそこはさあ、台風が来ると橋も田んぼもみんな吉野川に沈んじゃうんだよ。だから水の抵抗を減らすために橋があんな風になってんだ。」

吉野川

そうなのです。川底を歩いて来たのです。吉野川は「暴れ吉野川」と呼ばれているらしく、台風がくると手が付けられないらしい。「お遍路は始めてかい? だったら道案内してやるよ。趣味だから。」ここで出合ったこの方。今まで1000人以上のお遍路さんを道案内しているんだとか。家は15kmほど離れた所にあり、散歩がてらここまで来てお遍路さんを捕まえては案内しているらしい。

「宿はどことったの?」「さくら旅館です。」「また、へんなとことったな。戻らんといかんよ。旅館まで案内してやる。」藤井寺まで「近道いくよ。」と案内してくれた。道中は世間話と今まで案内したお遍路さんの話などで盛り上がり、藤井寺に到着。

11番札所藤井寺の山門 11番札所藤井寺

藤井寺の参拝を済ませてこれから宿へ。

遍路ころがし登り口

「ここから、焼山寺に登るんや。遍路ころがしの入り口で、雑誌とかに一番よく載ってる有名な道しるべがこれ。」と、遍路ころがしの登り口まで教えてもらった。そして宿までも道案内。とても助かりました。「これから家まで15km。歩いて帰る。」だそうです。お元気ですね。

さくら旅館に着き、お昼を抜いたのでお腹が減ってへって、夕食まで時間もあるので駅前のコンビニにパン買いに出た。すると、あれは切幡寺で出会ったBさんではないか。さくら旅館の近くの三笠屋旅館に泊まるらしい。藤井寺はまだ打っていないとのこと。「ちょっと喫茶店にでも入らない?」と誘われたが、風呂があるのでと別れました。旅館は風呂が順番待ち。早く着いた人から入らないとツッカエちゃうんだよね。とは言え、今日の宿泊客は二人だけ。「この時期は本当に少ないよ。」と、宿の人。パンで小腹を満たし風呂にも入って夕食まで部屋で過ごす。…そして夕食。夕食の話題は「菅直人」。

「菅さんって、どの辺まで行かれたのでしょう?」
「5番札所までは聞いているけど、それ以降はどうなのか?」と宿の人。

第45番札所岩屋寺(いわやじ)の参道に菅さんの写真があったので、少なくてもここまでは行っているみたいです。歩きかどうかは分かりませんが。「何だ、最後まで行ってないんだ! だからイラ菅、直ってないんだよ。」と、結構失礼なこといって盛り上がってました。菅さん、ごめんなさい。

ここではビールのお接待を頂きました。お遍路中は禁酒、禁煙。と、決めていたのですが、お接待は例外。四国遍路では基本的には接待は断ったらいけません。久しぶりに飲むビールは格別です。楽しい夕食を頂きました。明日はいよいよ遍路ころがしの焼山寺です。

*このブログは四国遍路の回想記です。記憶違いで若干事実と違っている場合があります。

 - 徳島編