青春18きっぷで世界遺産 7日目 原爆ドーム編
まずは厳島神社と宮島を散策した7日目の旅は、広島市内に戻って原爆ドームへ向います。平和公園と資料館も見学して広島城までめぐる予定です。そのあと呉、尾道をめぐり倉敷まで・・・広島の旅は盛りだくさんだ。スケジュールはギッチギチだけど。
・・・ 宮島・厳島神社編の続き
9:09 JR宮島口駅からJR広島駅まで青春18きっぷで戻ります。原爆ドームほか広島市内を散策した後は呉、尾道と途中下車して倉敷で一泊の予定だ。本日は途中下車しまくりで青春18きっぷの本領発揮の一日となりそうだ。
9:37 JR広島駅まで戻って来ました。ここからは路面電車に乗り換えて原爆ドームへ向かいます。JR広島駅を出るとすぐに広島電鉄の駅がある。そこから宮島口行きの電車に乗った。これでも宮島口のフェリー乗り場まで行けるようだ。運賃は広島市内は一律150円でした。
路面電車は広い道路の中央を走っていた。道路をクルマと並行して走る。しばらくして交差点で電車が止まった。乗客から「何で止まってんの?」との声が漏れる。赤信号で止まる電車はなんとも不思議で新鮮でした。
原爆ドーム前駅で下車。駅は広い道路の中央に建っている。道路を渡って歩道に出るとすぐに原爆ドームが目に入ってきた。ゾクッとするほどの存在感がある。原子爆弾のすさまじさが生々しく伝わってくる。
10:02 原爆ドームの広場に入ると慰霊碑がありました。慰霊碑の前で手を合わせる。原爆ドームは旧広島県産業奨励館の建物の残骸で、原爆は上空600メートルで爆発した。わずか1個の爆弾で20万人以上もの命が奪われた。冥福を祈らずにはいられない。
原爆ドームの周りを一周してみる。ドームの周りの空気が重く感じた。心に何かがググッと迫ってくる。街の中心に残る建物の残骸は美しいアート作品のようにも見える。とにかく存在感は半端ない。広場から川沿いの道に出ると人影が多くなった。外国人の姿が多く見られる。
広場の入口にはツアー客などで人垣ができていた。入口の案内板の前で語り部の方が当時の様子を語っていた。「・・・川には死体がプカプカ浮いていて、翌日に雨が降って死体が流されるまで周囲にはヒドイ異臭がしていたんだ・・・」あまりにも生々しく、しばらく聞き入ってしまいました。日本人が後世に伝えなければいけない負の遺産だと強く感じました。
原爆ドーム前駅のある相生通りに戻る。少し歩くと相生橋が架かっている。この橋は珍しい橋で、橋の真ん中にもう一つの橋がくっ付いてT字型になっている。原子爆弾はこの橋を目印に投下されたんだそうだ。相生橋の真ん中の橋を渡ると平和記念公園へ行ける。
ほぼ中央にある原爆死没者慰霊碑までやってきた。慰霊碑の前が平和記念式典が行われる広場だ。手を合わせ冥福を祈る。慰霊碑には多くの花が捧げられていた。先には原爆ドームが見える。原爆ドームはここからも強い存在感を示していた。
いよいよ広島平和記念資料館へ。入館料はわずか50円でした。館内には原爆に関する資料が多く展示されている。館内は思っていた以上に広く、時間に制限のあるこの旅では十分に閲覧することが出来なかったのは残念だ。いろいろと勉強にもなりました。
10:36 広島平和記念資料館の東館には主に原爆の資料を中心に展示してある。中央に原爆ドームのモニュメント、焼け野原と化したの広島市の模型には目印とされたT型の相生橋が見て取れる。核兵器の保有数を示す「核の地球儀」の周りには多くの外国人が群がって写真をパシパシ撮っていた。外国の方も核問題に対する関心は強いようだ。
渡り廊下を渡って本館へ。本館へ渡る手前にオバマ大統領に宛てた抗議文が展示されていた。すべて核実験に対する抗議文です。通算では606通にも及びます。未だにこんなに核実験をしているとは知りませんでした。資料館の本館には遺留品を中心に展示されている。
平和記念資料館の本館の廊下の窓からは原爆慰霊碑と原爆ドームが見えました。キレイに一直線に並んでいた。さて、そろそろ移動するか。次は広島城へ向います。
原爆ドーム前駅のある相生通りに戻る。通りを横切ったところに広島バスセンターがありました。しまった! 原爆ドームの真ん前にバスセンターがあったのか!
昨日は石見銀山から高速バスで広島入り。高速バスは広島バスセンターと終点の広島駅に停車する。僕は広島駅近くにホテルを取っていたので広島駅まで行ってしまった。原爆ドームは夜にはライトアップされるとの事で・・・ 見損ねた! 昼間でもアート作品のように思えた原爆ドーム。ライトアップされた姿はさぞかし幻想的だろう。路面電車で夜の広島を抜けるも魅力的だったな~、と後悔したのでした。
広島グリーンアリーナの横を通って広島城へ。原爆ドームからは約10分ぐらい歩くと広島城が見えてくる。広島バスセンターからも近い。
すごい人と行列が現れた。両脇に露店がズラリと並ぶ。行列は広島護国神社への参拝者の列でした。お正月はどこの神社も人でいっぱいだ。参拝者の列を横目に人を掻き分け広島城の天守閣へとむかった。
途中に広島大本営跡がある。日清戦争時にここに大本営が設けられた。建物は原爆で倒壊し今は基礎石のみ残されている。
11:39 広島城天守閣前まで来ました。やっぱりここにも行列が出来ている。天守閣は原爆で倒壊後、1958年に再建されたもので内部は歴史博物館になっているようだ。今日は朝から歩き回って疲れていた。人混みに紛れる気にはなれなかったので、中には入らずに広島駅に戻ることにした。さすがに旅も7日目になると疲れも溜まる。
さて、どうやって駅まで戻ろうか? 広島城を東門から出てウロチョロしてるとスーツ姿のサラリーマンに話しかけられた「Where are you from?」どうも中国人の観光客に間違えられたらしい。「愛知県からです」と答えると「日本の方でしたか・・・」少し気まずい雰囲気になった。だが、わざわざ声を掛けてきてくれたのだ。善意を無にするわけにはいかない。「広島駅に行きたいんですけど・・・」と道を尋ねる。「路面電車だと遠回りになるので、ここからだと歩いた方が早いかな~」広島駅まで歩いて戻ることとなった。
広島県立美術館と縮景園の前を通り広島駅へ。結局、平和記念公園から広島城を経由して歩いて駅まで戻ることとなった。疲れたよ~。次の目的地は呉の大和ミュージアムだ。海軍カレーで腹ごしらえする予定である。12:30発の電車で広島をあとにした。
大和ミュージアム、尾道編へ続く・・・
注)この記事は青春18きっぷで日本の世界遺産をまわる旅から帰った後に書いております。