みちしるべ2

元トヨタ期間工が田舎でゲストハウスを経営!日本でゲストハウスは馴染まないのか?

四国遍路 最終日 第87番札所長尾寺(ながおじ)、第88番札所大窪寺(おおくぼじ)結願

     香川編

41日目は最終日。栄荘をスタートし第87番札所長尾寺(ながおじ)と第88番札所大窪寺(おおくぼじ)を納めます。いよいよ結願です。

志度寺までの道

いよいよ最終日。あいにくの曇り空です。今日は午前中にお遍路を終わらせて大坂まで戻る予定です。朝6時40分、缶のお茶とおにぎり弁当をお接待でいただき、旅館をスタート。少し早めに出たのですが・・・ 金剛杖を忘れた。志度寺を過ぎた所で気付き旅館に戻る。結局、いつもと同じ時間のスタートとなりました。志度寺の前の通りには数件の旅館が建っている。一人のお遍路さんが旅館から出てきた。この人も今日、結願なのだろうか?志度寺から右に曲がり、真っ直ぐ県道3号線を歩く。

87番札所長尾寺の山門 87番札所長尾寺の本堂 87番札所長尾寺の境内

午前8時40分、長尾寺に到着。昨日、今日と休日で参拝者が多い。「もうすぐ結願ですね。」「歩いて回っているの?頑張って!」と、いろいろと声を掛けられた。「この先のおへんろサロンには寄った方がいいよ。」以前、高知の善根宿の方から教えてもらった前山おへんろ交流サロンのことだ。歩き遍路の証明書を発行してくれるのだと言っていた。同行二人の地図にもチェック済み。長尾寺を納めて、次の目標は前山おへんろ交流サロン。

前山へんろ交流サロン

午前10時30分、県道3号線を通り、「道の駅ながお」の向かい前山おへんろ交流サロンに到着。ここには四国の模型が置いてありました。ボタンを押すと四国八十八ヶ所霊場の場所が赤く光ります。ここまで歩いて四国を回って来たんだなぁ~と実感できます。「お茶をどうぞ」とお茶とお菓子をいただきました。歩き遍路の証明書を発行してもらう。

遍路大使認定書

正式には「四国八十八ヶ所遍路大使任命書」。遍路大使に任命されちゃいました。「7月は少なくてね。昨日は女性の方が一人来たかなぁ。」昨日、仁庵でも同じ事を言ってたなぁ。同一人物だろうか? 任命書には第34号とある。「7月に入って34人目だよ。一日平均3人程度だね。」やはり、梅雨にお遍路を回る人は少ないようだ。

「大窪寺まではどの道をいくの?」と聞かれる。
「県道3号線を行こうかと・・・。」正確には県道3号線から女体山越えだ。
「そしたら少し戻って遍路道を行くといい。昔ながらの遍路道で整備もされてて歩きやすいよ。」
この時、勘違いをしていた。大窪寺は女体山の頂上にあるものだと。その道は地図を見るとかなりの遠回りになる。ここは直線的に行こう。忠告を無視して女体山越えのコースを選んでしまった。20分ほど休憩しただろうか。そろそろ出発。ちょうど入れ違いで旅館を出た時に出会ったお遍路さんがサロンに入っていく。遍路大使、35人目です。

県道3号線を少し行くと、女体山遍路道の入り口。この遍路道はかなりの難所。女体山を登るほどに道は険しくなっていく。頂上付近はもはや道ではない。簡単に結願はさせてくれないようだ。岩をよじ登る。軽いクライミング状態。そして下り・・・ 下るの? 頂上じゃないの? 大窪寺が山の中腹にあることに気付いた。下りは意外と整備されている。この差はなんだ! そしてついに・・・見えたー! 四国八十八ヶ所霊場の結願寺、第88番札所大窪寺。感動です。

88番札所大窪寺の本堂 88番札所大窪寺の大師堂 88番札所大窪寺の結願修行大師 88番札所大窪寺の原爆の火と金剛杖

12時30分、大窪寺に到着。41日間に及ぶ四国遍路もついに結願です。参拝を済ませて納経所で最後のご朱印をもらう。納経帳はすべて埋まった。御影(おすがた)もいただく88枚目。そして、結願証。

結願証

2000円也。結構高いです。これで四国遍路も終わり。しかし、不思議と達成感が薄い。何かやり残したような気がする。もう一度回りたい。一度来たら二度三度と来たくなる。それが四国遍路なのだ。遍路に終わりなし。

納経所を出て休憩していると、遍路大使35号のお遍路さんが到着。30分遅れです。「どちらの道を通ってこられましたか?」と聞くと「遍路サロンで教えてもらった遍路道を通ってきたよ。本当は女体山を越えたかったんだけど・・・」でも、そちらが正解です。雨の日は女体山は避けましょう。大窪寺の山門横の売店でお土産を買う。お土産は定番の讃岐うどんです。香川以外のお土産は買わなかったなぁ。遍路土産と言うより香川土産だ。お土産と一緒に荷物を家に送り、体が軽くなる。白衣を脱ぐと・・・ 遍路を終えた実感と達成感がようやく沸いてきた。さようなら四国。これから日常に戻ります。(終)

*このブログは四国遍路の回想記です。記憶違いで若干事実と違っている場合があります。

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