みちしるべ2

元トヨタ期間工が田舎でゲストハウスを経営!日本でゲストハウスは馴染まないのか?

四国遍路 15日目 第34番札所種間寺(たねまじ)、第35番札所清瀧寺(きよたきじ)、国民宿舎土佐

     高知編

ここで今日泊まる予定の汐浜荘に電話をする。「今日は病院に行くんで休みます。」って、予定が狂った。ここから汐浜荘までは12km。余裕でゆっくり休んでいたのに・・・休業だあぁ!! 国民宿舎土佐まで行くことになってしまった。第36番札所青龍寺(しょうりゅうじ)はそのすぐ近く、うまくいけば「打てるかなぁ?」って、ゆっくりしてはいられない。急いで清瀧寺を後にした。

来た道を戻り土佐市街地へ。途中、車道を挟んでご夫婦のお遍路さんとすれ違う。車道越しだったんで軽く会釈した。土佐の市街地に入ると雨が強くなってきた。そして・・・迷ってしまった。地元の方から道を教えてもらい、とりあえずショッピングモールのサニーマートを目指すことに。着いたのは午後2時、サニーマート内のマックで遅い昼食を済ませる。雨がまた強くなった。県道39号線を歩く。

大師の泉 大師の泉 大師の泉

午後3時を回ったところで、なんとか塚地峠の登り口前の塚地休憩所まで辿りついた。この頃にはドシャ降りの雨。ここに大師の泉を発見。この雨の中、水車を掃除されていました。ご苦労様です。すこし休憩して塚地峠を登ります。峠道はこの雨で川と化していました。「700m」、ここには峠頂上までカウントダウンする案内が100mごとに設置されています。600m、500m・・・300m・・・登りの峠道で雨の量はピークに・・・100m・・・100m、増えた!頂上過ぎると増えていく。ここからは下りだ!・・・300m・・・500m・・・700m・・・900m・・・どこまで行くのか? 1200mだったかな?ようやく塚地峠を攻略。雨は小降りになってきた。

宇佐大橋 宇佐大橋

県道23号線に入りしばらく歩くと、見えてきた宇佐大橋だ! 午後4時30分、宇佐大橋を渡る。青龍寺までもう少し。海岸沿いを歩いて行くとお遍路宿三陽荘が見えてきた。送迎用のマイクロバスが止まっており、とっても大きな旅館です。ここにすれば良かったかな? ここの横から青龍寺への遍路路が延びています。納経時間に間に合うかな?ここまで来たら行くしかない。いざ、青龍寺へと急ぐが・・・ 間に合わなかった。午後5時15分着。あきらめて国民宿舎土佐へと向う。ここから奥の院不動堂へ向う遍路道があるはずだが・・・見つからなかった。そこを通れば旅館まで近いのに。仕方なく来た道を戻り車道を歩く。さらにこの国民宿舎、青龍寺より高い所にある。今日一番の難所だ。フラフラになりながら旅館に着いたのは夕方6時30分。すぐに夕食です。

部屋に荷物を置きグッショリ濡れた服を着替え、すぐに食堂へ。食堂からは太平洋が見渡せます。「冬場の空気が澄んだ日には室戸岬と足摺岬、両方見ることが出来るんですよ。」と旅館のスタッフ。食事を終えて風呂に入る。ここはやっぱり展望露天風呂。太平洋を見ながらの風呂は格別です。展望露天風呂をひとりで独占していると、ひとりのおじさんが入ってきた。「ここまで歩いて来たの?若い人は元気だね。」って、どこかでお会いしましたっけ?!「清瀧寺に向う途中すれ違った・・・。」あっ! あの時すれ違ったご夫婦のお遍路さんだ。バスなどの公共交通機関を使って回ってるらしい。風呂から上がって部屋に戻るとまた知った顔が。今日の朝出会った野宿遍路の兄ちゃんだ。ここは相部屋だと素泊まりで2500円で泊まれるらしい。8人の相部屋なのだが、他に相部屋の宿泊客がいない為、独り占め。部屋にお邪魔し、しばらく話をする。

静岡県から来たIさん。前にも書いたとおり野宿でお遍路を回っている。6月25日からスタートしたって言ってたかな。昨日は雪蹊寺の通夜堂で一夜を過ごしたのだとか。「通夜堂借りるのに30分もトイレ掃除させられたよ。」だって。歳は同じぐらいと思っていたけど若干年上みたい。そうこうしゃべっていると、またまた見た顔が・・・ 昨日、宿が一緒だった70代女性のお遍路さんだ。ここまで歩いて来たのか!?

「すごいですね。ここまで歩いて来られたんですか?」と僕。
「はい。すごい雨でしたね。途中、バスを使ってズルしちゃいましたけど。」
「塚地峠を超えてきたんですか?」とお遍路Iさん。
「いえ、トンネルを通りました。」
「私もトンネル通ってきましたよ。雨が降ってたんでトンネルの中が快適で歩き易かったですね。」
二人ともトンネル通って来ていた。峠越えをしたバカは僕だけか!
「僕は塚地峠の遍路道を通って来ましたよ。休憩所から入るヤツ。道が川になってて大変だった。」
「私も迷ったんですけどね。出来れば遍路道を行きたかったんですが。雨も強くなって荷物もあるし・・・ 塚地峠は難所と聞いてたから。」
Iさん、正解です。雨の日はなるべく峠道は避けましょう。

部屋に戻り濡れた服をコインランドリーで洗濯。新聞紙がなっかたので部屋のティッシュを靴に詰めて乾かす。明日の準備はOK。今日は予定より少し先に進んだので明日の朝はゆっくりしよう。ここは朝7時から温泉に入れる。明日は温泉に浸かって朝8時にここを出る事にしました。これにて就寝。

*このブログは四国遍路の回想記です。記憶違いで若干事実と違っている場合があります。

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