バラナシのガートと祈りの儀式プジャー
翌日は晴れだった。イシイさんと一緒にガートに出る。早速「ボート! ボート!」と客引きが寄って来た。昨日までの雨がゴミを洗い流してくれたのか、思いのほかガートはキレイだった。
ガートでは沐浴をする人、洗濯をする人、プリケットで遊ぶ子供たちとさまざまな人間模様が見られた。神聖なるガンガーはバラナシの人たちにとっては生活の場でもあるわけだ。
洗濯物が干してある。ちなみにバラナシの宿「シン ゲストハウス」にはランドリーサービスがあった。そのメニューの横にはしっかりと「ノー ガンガー」と書かれてあった。でも、ベッドのシーツはどうなのだろうか? きっとガンジス川で洗っているんだろうな~
ガート沿いには日本人宿「久美子の家」がある。ちょっと中を覗いてみる。中に入ると日本語を話すインド人の老人が部屋を案内してくれた。肝心の久美子さんは寝ていました。シングルルームが空いているようで宿代を聞くと「250ルピー」と寝言のように一言発してくれた。完全にやる気がない(笑)。宿泊客の気配もなく。インドの観光はシーズンオフのようだ。
ガートのトイレ。女性用は囲い付き。
メインガートに近づくにつれて、人が多くなる。途中には火葬場が二つある。日本のような火葬場を想像していたのだが、そこではキャンプファイヤーみたいに薪が組まれ、その上に死体を載せて火葬していた。こんなんで人の身体が完全に燃えるのだろうか?
日本人にとっては火葬は一般的であまり抵抗を感じないのだが、欧米人にとってはこの光景はかなり衝撃的なようです。ここで知り合った欧米人が「見るのも、近くを通るのも、空気を吸うのも無理だ」と言っていたと、イシイさん。まあ、日本人でもこの光景を見るとギョッとするけどね。
メインガードのシャーシュワメード・ガートまでやってきました。ガートに座って休んでいると日本語で話しかけられる。どこで覚えたのか、ほんと日本語が上手い。「ガートってどういう意味か知ってる? 階段って意味なんだよ。」とインド人が話しかけてきた。たいがいは「ガートを案内する」とか「葉っぱ、いる?」とかで無視するのが一番です。いちいち相手にしていると切りがありません。
さて、ガートも一通り見たので、ここでイシイさんとは一旦、別れます。夕方、一緒にプジャーを見に行く約束をしました。プジャーとは毎日行われているガンジス川に祈りを捧げる「お祭り」です。これがバラナシ観光のメインイベントです。午後5時に宿の2階のテラスで待ち合わせます。
この後、僕はバラナシ駅近くのツアーバス会社にネパール行きのチケットを買いに行きました。でも、チケットは買わなかったのだけど・・・(この記事は後ほど)。
バラナシ駅までは約4kmあまり、片道1時間、往復で3時間もあれば余裕で戻って来れると思ったのだが、甘かった。帰りはオートリクシャに乗って、宿に戻って来れたのは午後4時半でした。何とか待ち合わせには間に合わせた。しかし、イシイさんが現れたのは午後5時半でした(笑)。インドに長く居ると時間にルーズになるのかな?(続きは次のページ)