青春18きっぷで世界遺産 6日目 石見銀山編
世界遺産の旅6日目は、出雲大社で初詣を終えたあと、この旅4つ目の世界遺産石見銀山へ向います。本日は寝坊するというアクシデントがあったが、何とか遅れは取り戻し、石見銀山には予定通りに行くことだできた。しかし、今日は元旦という特別な日。少し残念な事になった。
・・・出雲大社編の続き
12:11 出雲市駅からJRで大田市駅まで移動する。大田市駅からは路線バスで石見銀山へ向います。大田市駅-広島駅間には高速バスも走っており、石見銀山の散策をした後は高速バスで広島へ入ります。
本日も青春18きっぷを使わずに移動します。JRでは100km以上の区間の普通乗車券は、有効期間内であれば、後戻りしない限り何度での途中下車が出来る。豊岡→大田市間の有効期限は3日間となっていた。2泊3日で行くような道のりを1泊2日で・・・ さらに高速バスで広島まで移動だ!
12:50 石見銀山への玄関口、大田市駅に到着。
駅前のバス停へ行くと衝撃的な事実が・・・
バスの時刻表の下には、主な観光施設の年末年始の休館日の案内が貼られていた。それによると本日の1月1日は・・・
ほとんどの観光施設が休館日となっているじゃないか!そりゃないよ!
石見銀山では12月~2月の間はコウモリが冬眠に入るとの理由で、仙ノ山(せんのやま)への入山が規制されオフシーズンとなる。その間は大久保間歩(まぶ)も閉鎖される。その事は事前に調べて知っていたが・・・ それでも龍源寺間歩(りゅうげんじまぶ)だけは見学できるとの事だったので楽しみにしていました。だが、よりによって唯一の休館日に当たってしまうとは・・・ トホホです。
13:02 路線バスがやってきた。バスの運転手が気を使ってか「今日は、行っても何もないよ」と教えてくれた。はい! 今さっき、知りました。バスは僕の貸切状態でオフシーズンの石見銀山へ走る。
13:30 大森バス停に到着。少し意気消沈ぎみで散策開始です。石見銀山の見どころは、全部で600を超える間歩が点在する銀鉱山の遺跡郡と、武家や商家などの建物が混在する大森の町並みだ。とりあえず龍源寺間歩まで歩いてみることにした。間歩とは鉱石を採掘するために掘った坑道の事です。
少し歩き、石見銀山公園の観光案内所。オフシーズンとあってほとんど人の姿は見えない。観光案内所も閉まっている。この公園を境に遺跡郡がある銀山地区と大森の町並み地区とに分かれる。まずは銀山地区へ。龍源寺間歩までは約2.3kmのプチ登山です。約45分、歩くぞ!
龍源寺間歩までは、小川を挟んで、舗装された道路と遊歩道の自然道が並行して走っている。ここは迷わず遊歩道を歩くことにした。
遊歩道を歩く。横には小川が流れてる。銀鉱山の遺跡と自然との調和も見どころの一つだ。石見銀山では、山を切り崩したりせず、坑道を掘って採掘する方法が取られていた。江戸の昔から自然環境を考えていたというから驚きだ。
自然道を登っていくと道は一旦、舗装された道に変わり、少し歩くと製錬所跡への道が現れた。そこを曲がり160mほど歩くと・・・
清水谷製錬所跡。古代遺跡みたいですね。清水谷製錬所は明治28年4月に操業を開始。しかし、鉱石の品質が悪くわずか1年半で操業を停止した。
上まで登ってみるが、立ち入り禁止のロープが張られていて近くまでは行けませんでした。穴の中はどうなっているのだろう?
遊歩道に戻り、少し歩くと再び自然道となった。さらに歩いて、木の橋を渡り広場に出る。小川は広場を周りこむように流れている。
広場の川向いに新切間歩(しんきりまぶ)。600はあると言われる間歩(坑道)の一つです。だが、小川に阻まれ近くまでは行けなかった。この先にも遊歩道は続いていたが、木が倒れていて遊歩道が塞がれていた。
仕方なく広場から舗装された道路の方に出る。道路には新切間歩のバス停がありました。バス、走ってんの?
道路を登って行くと右に福神山間歩(ふくじんやままぶ)。今度は近くで見れましたが、中は真っ暗。鉄格子もしてあり奥の方までは見えない。カメラのフラッシュを炊いて撮影を試みるが・・・ムムム。
14:22 ようやく目的地の龍源寺間歩に到着した。現在、唯一公開されている間歩で通り抜けができる。坑道の壁面には、当時のノミの跡がそのまま残っているとの事だったが、残念ながら本日は閉鎖されて入れない。入口には鉄格子がはめられていた。再びカメラで奥の撮影を試みるが・・・ムムム。無念じゃ!
さて、帰りは舗装された道路の方を下ります。途中、お店が幾つかありましたが、本日はほとんど閉店しておりました。田舎って猫が多い気がします。気のせいかな?
14:53 石見銀山公園の手前まで戻ってきました。ここから今度は大森町の町並み地区の散策です。大森町住民憲章からは、世界遺産を守り引き継いでいくという住民の思いが伝わってきた。住民の努力で石見銀山の景観は保たれているのですね。
大森町の町並み。かつては、世界最大の銀の産出量を誇った石見銀山。木造の家がキレイに並んだ町並みは当時の面影を十分に伝えてくれます。
自動販売機は木で囲われていた。伝統的重要建造物群保存地区に指定された大森地区では世界遺産の景観を壊さないため、派手な看板などは見当たらない。古い木造の家が軒を連ねる落ち着いた町並みです。
観光客で溢れていた白川郷とは対照的に観光客の姿はほとんど見かけない。町並み地区の外れの大森代官所跡までは約800メートル。ブラブラと歩いて散策する。
町の雰囲気にマッチした喫茶店を発見。景観に配慮しているのがよく分かります。大森にある店舗は店前のアピールも控えめで営業中なのかも分かりづらい。そもそも、元旦のこの日は営業しているお店が少ないようだった。
大森町の通りは観光地として作られた感がなく、町並みには生活感が感じられた。シーズンオフで観光客が少なかったのが逆に良かったのかもしれない。
観世音寺の石段。しかし、冬の寒い中を歩き疲れて登らずじまい。お昼も食べていなし、とりあえず何処かで休みたい。
重要文化財の熊谷家住宅までやってきた。しかし、本日は休館日。熊谷家住宅の横の路地が雰囲気がよくふらっと路地の中に入る。橋を渡りバス停のある大きな道に出た。
熊谷家住宅の裏には小川が流れていました。川を挟んで観光バスのりば。かなり広いスペースが確保されている。石見銀山では「パーク&ライド」という交通規制が行われ、クルマで来た場合は世界遺産センターの駐車場に停めて、路線バスで銀山地内に入ります。
散策は歩きが基本、体力がいります!
15:17 代官所前の観光バスのりば。シーズンオフで閑散としていた。さて、町並み地区の端まできました。高速バスの乗り場は道に出たところにある。そこから16:22の広島行きの高速バスに乗る。まだまだ時間はあります。
15:23 大森代官所跡。こちらも休館中です。門の中には入れたが建物の入口は閉じられていた。これで町並み地区もひと通り見たので、ひとまず休憩。飯を食うことにした。今日も遅い昼食だ。
代官所跡の近くのお食事処おおもりで食事。ここまで歩きっぱなしで疲れました。ようやく建物の中に入れた。「今日は蕎麦ぐらいしか出せませんよ」との事だったので、山かけそばとコーヒーを頂く。蕎麦をススリゆっくりしていると、なんだか動きたくなくなった。外は寒いし・・・
さて、頑張って外に出る。ちょっと中途半端に時間が残った。本日ほとんどが休館となっている中、唯一拝観できたのが五百羅漢だったが、バスに乗り遅れると大変って事で行くのは諦めました。まあ、行こうと思えば行けたのだが・・・ もう、歩くのイヤ! バス乗り場へ。
バス乗り場の待合室には石見銀山の写真が展示されていました。石見銀山最大の見所であったはずの間歩の中には入れず。悔しいので間歩の写真を一枚、写真に撮らせていただきました。これで石見銀山の散策も終了です。悔しいっス!
16:22 広島までは大森代官所前のバス停から高速バスで移動します。石見銀山からは僕と女性が一人、バスに乗り込んだ。乗客は少ないのかと思ったら、多くの人が乗っている。高速バスは山陰地方から広島へ行く重要な交通手段となっているようだ。広島までは約2時間半バスに揺られる。
閉館中の石見銀山世界遺産センターを経由してバスは広島へ。
世界遺産センターは石見銀山のクルマでの玄関口。ここの駐車場(パーク)にクルマを停め、路線バス(ライド)で石見銀山に入ります。
18:58 広島駅に到着。駅近くのお好み焼屋には行列が出来ていた。明日行く予定の原爆ドームは夜間はライトアップされるとの事で見に行きたかったが、やっぱり広島に来たからにお好み焼を食べなければいけない。食い意地には勝てず、お好み焼を食べに行くことに。ホテルに荷物を置いたら外に出る。
今晩は広島焼をいただきました。駅近くのビルの広島焼専門フロアには多くのお好み焼屋さんが出店していました。どこの店も人で一杯で熱気がすごかった。たまらずビール2杯飲みほす。お好み焼も美味しかったです。
ホテルに戻りブログを書く。とりあえず新年のご挨拶と旅の中間報告。青春18きっぷの旅も残り2日。いよいよ後半戦に突入です。明日は世界遺産の厳島神社に原爆ドーム、さらには呉に尾道と広島の観光地をまわります。
*本日の旅費
出雲市駅-吉兆館前(出雲大社・臨時バス)、460円×2
「平成の大遷宮」御守り(出雲大社)、1,000円
おみくじ(出雲大社)、100円
大田市駅-大森バス停(石見銀山・路線バス)、650円
山かけそば、コーヒー(石見銀山・おおもり)、850円
大森バス停-広島駅(石見銀山・高速バス)、3,000円
お好み焼き、ビール(広島)、1,760円
他飲食代、1,436円
ヴィアイン広島(広島・ホテル)、4,000円
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合計13,716円
注)この記事は青春18きっぷで日本の世界遺産をまわる旅から帰った後に書いております。