青春18きっぷで世界遺産 4日目 ちょっとより道、金沢編
さて、青春18きっぷの旅も4日目になります。が、しかし、本日は青春18きっぷは使いません。今回の旅の日程は8日間。1枚の青春18きっぷでは5日分しかカバーできない。2枚、買おうか? 迷ったのですが・・・ 足りない3日分は通常運賃で回った方が安くすむ。ちょっと青春18きっぷの旅ではなくなるが・・・そこは、ご勘弁。
よって、白川郷へ、高速バスに乗る本日の4日目。日本三景天橋立へ、北近畿タンゴ鉄道に乗る明日の5日目。さらに、同じくバス移動となる石見銀山への6日目と、3日連続で青春18きっぷは封印です。10日間の日程が取れれば良かったのですが・・・しかし、仕事してるとなかなか取れないですよね。
8:30 駅近くのホテルを出る。金沢では周遊バスが観光地を回っています。そのバスの始発が8:36だったので、こんな時間になってしまった。久しぶりに睡眠も十分に取れ、朝食もホテルでゆっくり頂けた。幸せ・・・
金沢駅西口へ。東口に比べ、さびしい感じだ。まずは、駅の「みどりの窓口」へ向かった。本日のゴールとなる西舞鶴駅までの切符を買うためだ。金沢観光のあとは、いよいよ世界遺産の白川郷だ。その後、再び高速バスで金沢駅まで戻り西舞鶴駅へ電車に乗り継ぐのだが、乗り継ぎ時間が45分しかない。余裕じゃん!と思うかもしれないが・・・ 白川郷は豪雪地帯である。雪で高速バスが定刻に着くとも限らない。バスが遅れてドタバタしないように、先に切符の買っておく段取りだ。
本当は白川郷を先に回る予定だったが、手違いがあり金沢観光が先となりました。白川郷へは12:35発の高速バスで移動します。バスの時間までは4時間ある。金沢はゆっくり観光できるはずだったのですが・・・
コインロッカーに重い荷物は押し込め、金沢散策のスタートである。
大きな鼓門が象徴的な金沢駅東口のもてなしドーム。金沢の玄関口だ。横にバス乗り場があり、周遊バスもここから出ている。
ドーム下のバス・タクシー案内所。しかし、中の窓口は閉まっていた。「え、開いてないの?」と焦ったが、案内所を出て裏に回るとバス乗車券売場がありました。500円で周遊バス1日フリー乗車券を購入する。
やはり、周遊バスはボンネットバスでしょ! 雰囲気出てます。9:00発の「城下まち金沢周遊」バスに乗る。電車の切符を買ったりしていたら始発には乗れなかった。周遊バスは12分間隔で出ており、すぐに次のバスが来てくれます。時間が勝負の青春18きっぷの旅には心強い。目指すは金沢城公園と兼六園(けんろくえん)です。時間があれば長町武家屋敷跡まで散策したい。
9:18 兼六園下(石川門向かい)で下車。定刻通りに着いてくれた。石川門が見える。道を挟んで右が金沢城公園、左に兼六園だ。道をまたぐ橋でつながっています。
バス停横の階段を上れば兼六園側へ行くことが出来る。だが、先にお城を見たかったので、道を先に進んでしまった。しかし、金沢城公園には兼六園側から橋を渡らなければ行くことができなかった。階段を登るが正解!
と言うのも、金沢城公園と兼六園に挟まれた「お堀通り」の道は、かつては百間堀と呼ばれる水堀だった。明治時代に現在のような道路となったそうだ。橋をくぐった先の車道を上り兼六園へ向かう。今日は雪は降っていないが、石川門の屋根には昨日の雪が残ってとてもキレイだ。
石川門と兼六園をつなぐ「石川橋」まで来ました。雪に代わって雨がポツポツと降りだした。しまった! 傘を荷物と一緒にコインロッカーに入れて来てしまった! 雨が強くならなければよいが・・・
石川門、三の丸の鉄砲狭間(さま)。鉄砲狭間は隠し狭間で通常はなまこ壁の板瓦でふさがれていて、塀の外からでは鉄砲狭間の位置が分からない。有事の際は瓦をカチ割って鉄砲を撃っていたのだろうか。
河北門、金沢城の実質的な正門です。北側には新丸広場が広がっている。
三の丸広場から鶴の丸広場へ。鶴の丸の土塀にも鉄砲狭間がありました。
その先の橋爪門は復元工事中だった。五十間長屋、菱櫓、橋爪門続櫓は平成13年に、河北門は平成22年に復元されたもので建物自体は新しい。
二の丸の五十間長屋の入口へ。案内所で観覧券を買う。兼六園との共通券で500円でした。五十間長屋の中には靴を脱いで入る。
菱櫓の急な階段。とても登り難く渋滞していました。菱櫓は二の丸で一番高い三層の物見櫓。
五十間長屋、普段は倉庫として用いられるが、非常時には戦闘の砦となる。日本古来の伝統工法により復元され、中には伝統工法の模型が展示されている。明治以降の木造城郭としては全国最大規模。
五十間長屋を出ると、雨が少し強くなっていた。鶴丸倉庫の横の道を歩き三の丸へ戻る。金沢城公園には、至るところに石垣があり「石垣の博物館」と呼ばれている。
雨も降りだし屋根の雪もなくなってきた。雨はイヤだが、雪の金沢城と両方見れたのでヨシ!としようか。少し早足で石川門へ戻る。次は日本三名園の一つ、兼六園だ。
兼六園の入口と茶屋通り。兼六園は水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園の一つ。さすがに観光客が多い。
霞ヶ池(かすみがいけ)と奥に内橋亭(うちはしてい)。右に兼六園のシンボル、ことじ燈籠。
雨が降ってビニール傘が風情を壊す。やはり、兼六園には傘は似合わない。内橋亭の横から栄螺山(さざえやま)を登る。山?丘?あまり見晴らしは良くない。
次に、瓢(ひさご)池へ。左に見えるは夕顔亭、右に海石塔(かいせきとう)。
さらに散策。兼六園は広い上に迷路のように道が入り組んでいて迷ってしまった。時よりある案内板を頼りに成巽閣(せいそんかく)へ。
ところが成巽閣は休館だった。年末年始はこれがあるから怖い!
二階建、寄棟造り(よせむねづくり)、書院様式と数奇屋風書院造りが組み込まれた建築物は国の重要文化財に指定されている。が、見れず。
午前11時、そろそろいい時間だ。長町武家屋敷跡にも寄りたかったので最後に日本武尊像を見て兼六園をあとにする。日本武尊像は日本で最初に建てられた銅像といわれている。
日本武尊像から一番近い出口から兼六園を出る。兼六園の外周をまわって広坂(ひろさか)を下りバス乗り場へ向かう。
11:11 石浦神社前のバス停に到着。道を挟んで向かいに金沢21世紀美術館がある。白川郷へは金沢駅から12:35発の高速バスに乗る。まだ、十分時間があるので、長町武家屋敷跡も少し散策できるだろう。城下町の雰囲気が味わえる中流藩士の住居跡だ。次のバスは10分ほど待てば来る、はずだったが・・・
・・・来ない。僕一人だったバス停に人が集まり始める。だいぶ遅れているようだった。20分ほど待った頃「只今、前のバス停を出ました」とのアナウンスが流れる。「遅いよ!」と声が聞こえた。
11:37 ようやくバスがやってきた。15分ほど遅れていると思ったら・・・
「只今、香林坊から武蔵ヶ辻の通りを抜けるのに約50分ほど掛かっております。電車に乗換の方はご注意ください。香林坊で降りていただき歩いた方が早いです」と運転手。なんと、15分どころか50分以上遅れていた。このままバスに乗ってたら長町武家屋敷跡どころか、白川郷まで行けなくなってしまう! 年末年始はこれがあるから怖い(2度目)!
11:50 香林坊の1つ前の片町(ラブロ前)のバス停でバスを降りる。すでにクルマの渋滞は始まっていた。金沢駅までは普通に歩けば30分ほど掛かる距離だ。なんで、こうなるんだ! 急いで金沢駅まで歩く。左のバス優先車線には路線バスがズラリと並んで渋滞していた。途中のバス停にも人だかりが出来ている。こりゃ、ヒドイ。
当然、長町武家屋敷跡は見ること叶わず。悔しいので途中、昨日、見れなかった「めいてつエムザ前」のイルミネーションの残骸と武蔵スタジオ通りを写真に収める。金沢駅には12時15分に着いた。危ない、危ない。白川郷にも行けなくなるとこだった。
ちなみに金沢周遊バスと白川郷への高速バスの運行会社は同じ会社だ。金沢周遊バスの運賃は1乗車200円。1日フリー乗車券は500円だったから100円損した。しかも2kmほど歩かされるという、散々な金沢観光だったが、これも旅の醍醐味の一つだ。コインロッカーから荷物を出して白川郷行きのバスを待つ。いよいよ世界遺産白川郷へ。
白川郷編へ続く・・・
注)この記事は青春18きっぷで日本の世界遺産をまわる旅から帰った後に書いております。