四国遍路 17日目 第37番札所岩本寺(いわもとじ)、民宿村の家
17日目は第37番札所岩本寺(いわもとじ)近くの宿へと向かいます。時間があれば岩本寺を納めます。
朝7時、昨日買ったパンを平らげ柳屋旅館からスタート。ここから次の札所岩本寺までは34km。順調にいけば岩本寺まで納めることが出来ます。今日も晴天。国道56号線を歩く。旅館を出て一人のお遍路さんを追い越します。50歳ぐらいの男性です。しばらくするともう一人。今度はキャリーバックをコロコロ転がすお遍路姿が・・・ とても違和感があります。60歳前後(?)の男性です。いきなり新たな二人の歩き遍路に出会えた。今日は珍しいな。
国道56号線はクルマの道。途中からは普通、歩きのお遍路さんは大坂谷の底を通る大坂遍路道を通るのですが・・・。「近道こちら→」という道しるべに騙された! 国道は日陰がなく蛇行したアスファルトの緩やかな登り坂。木陰のある遍路道の方が若干涼しいはず。今日みたいに晴れた日に歩くには正直シンドイ。何であんな道しるべがあるんだ!? 近道でもなんでもないじゃないか! 国道56号線を歩き七子峠を越える事となった。やっぱりキツイよ~この天気。熱中症になりそうだ。ダラダラと坂を上り旅館から4時間で、七子峠を攻略です。
ここ七子峠の頂上にあるドライブイン七子茶屋で昼食を予定していたのだが・・・ 定休日。ドッドーと疲れがでた。自動販売機でジュースを買ってベンチで少し休憩する。
ここに懐かしのアンバサを発見。僕が高校生の頃に流行ったなぁ。「右手に缶コーラー♪、左手に~は♪白いアンバ~サ♪」て、まだ売ってたんだ。懐かしさのあまり買って飲む。が、四国ではアンバサは珍しくはなく、この先何度も目にすることになる。そうこうしていると追い抜いた二人のお遍路さんが相次いでやってきた。「近道、に騙されたよ!」と50歳ぐらいのお遍路さん。先を急いでいるのか休憩せずにサッサと行ってしまった。次にコロコロ、キャリーバックのお遍路さん。どうやら野宿をしているらしい。「あなたも近道に騙されたのですか?」と聞くと、「そうだったの。やっぱり他にも道があったのか?!」どうやら騙されたわけでもないらしい。かなり長い間休んでしまった。ここからは下りです。再び国道56号線を歩き出します。
午後1時、椿食堂で昼食。ひさしぶりにうどんをいただきました。
午後2時40分、道の駅あぐり窪川に到着。このペースだと十分、岩本寺まで打つことができます。今日、泊まる宿は岩本寺近くの民宿村の家。午後3時30分に民宿に到着。外観は大丈夫か?と言うぐらいの古い建物ですが、中は意外ときれいでした。すでに一人、お遍路さんがチェックインされていた。荷物を部屋に置き岩本寺へ。
岩本寺は5体のご本尊を祀るめずらしいお寺です。不動明王、観世音菩薩、阿弥陀如来、薬師如来と地蔵菩薩。ご真言を唱えるのも大変。オールスターです。本堂、大師堂と読経を納め納経所へ。「歩いて回ってるの? 雨、大変だったろ。」と納経所のおばちゃんが話かけてきた。「この前の雨の日は大変でした。でもまだ遍路を始めて2日ぐらいしか、雨の日はないんですよ。」「へぇ~、あんた運がいいよ。」とおばちゃん。そうだよね。17日間で雨の日は2日ぐらいだもん。ご朱印をいただき民宿へ帰ります。今日も素泊まり。途中、コンビニで夕食と朝食のパンを買って帰りました。
部屋でコンビニ弁当を食べて風呂へ。「洗濯物はこのカゴに入れといてください。洗濯いたしますから。」と、お接待で洗濯をしていただきました。ありがとうございます。次の第38番札所金剛福寺(こんごうふくじ)までは80km。おそるべし修行の道場、高知県。明日は一日歩きです。
*このブログは四国遍路の回想記です。記憶違いで若干事実と違っている場合があります。