みちしるべ2

元トヨタ期間工が田舎でゲストハウスを経営!日本でゲストハウスは馴染まないのか?

過酷?悪路?ヤンゴンへの道(ミャンマーへ陸路で国境越え)

     東南アジア編

ヤンゴンへの道(ミャンマーへ国境越え)

8カ国目はミャンマーです。ミャンマーには国境の町メーソットまで高速バスで行き、歩いて国境を越えます。ミャワディからの道は一日おきに片側一方通行が入れ替わると言う狭くて過酷な悪路と聞く。だが、すでにヤンゴンの宿をネットで予約してしまった。しかも3泊も。一方通行でその日の内に行けるかも分からないのに・・・気づいてキャンセルしようと思ったらキャンセル不可だった。行けなかったら一泊分の宿代がパーだな~。行けるかどうかは五分と五分。しかし、僕はこういう時の勝負運にはとことん弱い。

メーソット行きのバスはバンコクの北の外れモーチットバスターミナルから出ている。このバスターミナル、とてもアクセスが悪い。地下鉄のフワランポーン駅がらだとグルリとバンコクの街中を回り最寄駅のチャトゥウチャック駅まで40分ほどかかる。運賃は42バーツと少し高い。

広いクイーン・シリキット公園

そこからバスターミナルへは広い公園がジャマをしている。公園を迂回するか、中を突っ切って行くのだが、この公園、出入り口が少ない! 一度入ると出るのに苦労する。迂回するにしても、中を通るにしてもかなりの距離を歩かなければならない。

モーチットバスターミナル周辺

なので、お勧めはチャトゥウチャック駅の次の駅のカンペンペート駅で降りる。ここから歩いてもそれほど距離は変わらない。駅を出てすぐに週末だけ開くチャトゥウチャック市場もあるし、少し歩けばJJモールと言うショッピングモールもある。しかし、このショッピングモールの店は閉まるの早い!(午後7時にはほとんどの店が閉まる)


モーチットバスターミナル

20:20発のバスに乗るべく、午後6時に宿を出てモーチットバスターミナルには午後7時半に着いた。チャトゥウチャック駅から歩くと30分ほどかかる。もはや最寄り駅とは呼べない(笑)。

メーソット行きの夜行バス メーソット行き夜行バスのシート

バスは定刻の午後8時20分に発車した。運賃はファーストクラスで410バーツ(約1,500円)でした。ちょっとしたお菓子と水も配られます。4列シートだがカオサンバスと比べ座席の間隔も広くゆったりです。階段後ろのハズレ席だったけど・・・

メーソットバスターミナル

バスは順調に進み朝4時40分にメーソットのバスターミナルに着いた。なぜ、この時間に着くのか? 夜明け前で辺りは暗い。明るくなるまでターミナル内で時間を潰す。明るくなって動き出すとトラックバスやトゥクトゥクのおっちゃんがワサワサ寄ってくる。「国境まで100バーツだ!」とふざけた事を言ってきた。乗り合いのトラックバスだと相場は50バーツだと僕は知っている。バスターミナルから国境までは約3キロほどだ。「歩いて行くよ」と歩き出す。当然、トゥクトゥクのおっちゃん達が客を逃がすまいと値段交渉をして来るかと思ったら・・・ 無視された。え!追って来ないの? 本当に歩いて行っちゃうよ(泣)。

アジアハイウェー1号線の標識

バスターミナルを出る。国境への道は広くて立派だった。そして見つけた! アジアハイウェーの「AH1」の標識。この国境を走る道は、東は東京から西はトルコの端までを繋ぐの国連が推進するアジアハイウェー1号線の一部だった。きっとミャンマーの悪路もキレイに整備されるに違いない。道をトボトボ歩いて進んでいると後ろからトラックバスが近づいてきた。「50バーツ(約180円)!」と声を掛けられる。やっと声を掛けてくれた(喜)。しかも適正価格。「はい、乗りま~す」荷台に乗ってタイ側のイミグレーションへ。

タイ側のイミグレーション

タイのイミグレを抜けると先には国境の橋、友好橋が掛かっている。ここは歩いて渡ります。ここで一人の男に捕まった。ミュウミュというミニバスの客引きをしている男だ。「客引きは相手にしない」と決めていたのだが・・・

ヤンゴンまでの道は一日おきに片側一方通行が入れ替わるとの事だったので、今日中にヤンゴンまで行けるかどうか気になっていた。すると、ミュウミユが「ヤンゴンまでミニバスなら15,000チャットで行けるよ。4人乗りでゆったりだ! バスだと40人は乗るし14時間ぐらい掛かる。ミニバスだと10時間だよ。」と言ってきた。「今日、ヤンゴンまで行けるのか?」と尋ねると「行ける!」と言う。宿代が無駄にならなくて済みそうだ。

ネットで調べた情報だと、ヤンゴンまでローカルバスだと12,000チャット(約1,400円)、ミニバスだと25,000チャット(約2,800円)ぐらいだった。15,000チャット(約1,700円)は悪い話ではない。

ミュウミュと一緒に友好橋を渡る。「外国人の窓口はここだよ」とミャンマーのイミグレーションの案内までしてくれた。イミグレには日本語を話すスタッフがいて少々驚いた。8カ国目のミャンマー入国です。

今日中にヤンゴンまで行けると分かり、少し気が緩んでいたらしい。この男を信用してミニバスで行く事にした。ミニバスの乗り場までは少し距離があるらしく、ミュウミユが三輪自転車を止めた。「乗って!」と言われたので三輪自転車の荷台に乗る。しばらく走ると目的地に着いたらしく、荷台から降りると「1,000チャット(約110円)だよ」と言ってきた。え、俺が払うの?

さらにこの先、カフェでコーヒーを飲んでいると勝手に缶ビールを注文して「1,000チャット(約110円)」。パスポートのコピー代「100バーツ(約360円)」。食堂で食事しようと言って大量に注文して「5,000チャット(約570円)」とたかられた。さすがに5,000チャットには腹が立ったので「もう俺は何も食わんし、何も飲まん。だから、どこにも寄るな!」と言ったら大人しくなった。やっぱり客引きなど信用してはいけなかったのだ。

乗合タクシーの中

ミニバスは三菱のバンだった。「このタクシー運転手は僕の友人なんだよ」とミニバスの運転手を紹介される。タクシー運転手・・・ この時は何らオカシイとは思わなかった。ようやくミニバスに乗り込む。相乗りしたのは三人のお坊さんだった。さらに後ろの荷台におばさんと客引きのミュウミュまで乗り込んできた。4人でゆったりは嘘でした。さらに、途中で荷物をこれでもかと載せていく。ミャンマーでもバスは荷物の運び屋の役割も果たしていた。

タクシーの車窓から

ミニバスは立派に舗装された道路を猛スピードは走って行った。もう、一日おきに片側一方通行が入れ替わる事はなくなったのか? 対向車もビュンビュン走ってくる。一部、未舗装の道路も残っているが大半は舗装された道路だった。何たってここはアジアハイウェー1号線なのだ。もはや悪路とは呼べない道が出来ていた。

仏教国のミャンマーではお坊さんはかなり尊敬される存在らしい。しかし、相乗りしたお坊さん達は、噛みタバコを噛み、そこら辺にペッペと吐き捨てた。ミニバスの窓からはペットボトルをポイッと投げ捨てる。とても坊さんらしからぬ行為に唖然とさせられた。

ミニバスは峠を攻めるかの如くクネクネと曲がる道を猛スピードで駆け抜けていく。とにかく運転が荒い。この分だと意外と早く着きそうだと思っていたが、途中、国境警備の検問で止まったり、トイレ休憩に、お茶休憩、荷物を積んだり降ろしたりと、チョクチョクと止まる。30分おきに止まる。しまいには・・・

洗車しだした

洗車しだした。僕はイライラ、他の客はこれが当たり前と言わんばかりに近くの店でお茶をしていました。ミャンマーの時間はのんびり流れているようだ。いいから早く行けよ!

バアンのバスターミナル

昼12時頃、ミャワディとヤンゴンとの中間地点のバアンのバスターミナルに着いた。ヤンゴンまで直行だと思っていたが、どうもここでバスを乗り換えるらしい。そして、衝撃的事実が・・・

「タクシー代、5,000チャット(約570円)ね!」

えーーっ、今まで乗っていたのは、ミニバスじゃなくて乗合タクシーだったのかーー! ミュウミュの奴、確かに運転手を「友人のタクシー運転手」と紹介していた。そして、その当のミュウミュは途中でタクシーを降りて、すでにこの場にはいなかった。逃げられた! 15,000チャットの運賃はバアンからヤンゴンまでのミニバスの運賃だったのだ。

ミニバスのオフィスで発車を待つ

渋々5,000チャットを支払って、ミニバスのオフィスでバスの発車を待つ。すると、一緒に乗って来たお坊さん達がミニバスの会社のスタッフと何やらもめ出した。お坊さんがかなり激しい口調でしゃべっているが、現地の言葉なので何を言っているのか分からない。話が終わると呆れた顔をしてお坊さんが僕に近づいて来た。そして、衝撃的事実を僕に告げるのだった。

「君、知ってる? バスの発車時刻って午後6時らしいよ」

えーーっ、6時間待ちーー! ミュウミュの奴、どこに行きやがった! 確かにミャワディからここバアンまでは約5時間、バアンからヤンゴンまでも約5時間で行けるらしいが、乗り継ぎに6時間なんて聞いてないぞ! 完全に騙された。お坊さんも怒り心頭みたいでした。午後6時に出発だとヤンゴンに着くのは午後11時になってしまう。10時間で行ける? ミャワディを出たのは朝7時だぞ。16時間もかかるではないか!

しかも、ヤンゴンのバスターミナルはヤンゴン市内から離れた場所にある。そこから予約している宿まで移動となると・・・ 日にちが変わってしまうんじゃないか? 今日中にヤンゴンに行けると喜んだのに・・・ 到着は明日になってしまいそうだ。

幸い、ここはバスターミナルだ。ヤンゴンは大都市だからここから出るバスもきっとあるはずだ。ヤンゴン行きのバスを探して、バスターミナルにあるバス会社を一件一件まわる事にした。ミニバスのチケットは勿体無いが捨ててしまおう。ターミナル内を歩いていると・・・

男の子に捕まった。歳は10才ぐらいだろうか?「どこに行きたいの?」と尋ねてくるので「ヤンゴンまで」と答えると「午後1時発のバスがあるよ」と教えてくれた。バス会社までの案内もしてくれた。ミュウミュなんかより断然信用できる。しかし、そのバスは満席だった。すると今度は「午後2時発のバスもあるよ」と別のバス会社を案内してくれた。しかし、そのバスも満席だった。結局、午後6時まで待たなければいけないのか? 半分諦めて昼食を取る事にした。

バスターミナル内の食堂の焼きそば

バスターミナル内の食堂で焼きそばを食べる。値段はコーラと合わせて2,100チャット(約240円)だった。安い。ミュワディの食堂では完全にボラレタ。しかも、お釣りがないって事で2,000チャットにまけてくれた。ミャンマーの人はやさしいなあ。ミュウミュの奴を除いては・・・

食堂を出ると、また男の子に捕まった。「午後3時発のバスがあったよ!」とバス会社に案内してもらう。僕が食事中にもバスを探してくれていたみたい。なんてしっかりした子だ。

三菱製の古いバス

午後3時発のバスは三菱製の古いバスだった。これでヤンゴンまで約6時間の旅である。エアコンはあるが全然効かない。窓を全開で走ります。運賃は5,000チャット(約570円)でした。午後9時にはヤンゴンに到着する。遅くても日にちが変わる事はない。悩む事なく即決で購入した。ミニバスのチケットは捨てた。なんせあのミュウミュが紹介したミニバスだ。信用ならん!

午後2時半頃、バスは出発した。男の子が見送りに来た。手を振ってくれる。とてもカワイイ男の子でした。ちゃっかりバス会社の人からお小遣いをもらっていました(笑)。間違ってもミュウミュみたいにはなってくれるなよ。

乗ったバスはローカルバスなので途中の都市でチョクチョク止まる。道端でも客を見つけては乗せる、乗り合いバスみたいなものだった。これだと予定通りには着きそうにないな。少しミャンマー時間に慣れる必要があるみたいだ。

ヤンゴンのアウミングラーバスターミナルには午後9時半頃に着いた。やっぱり少し遅れたな、と、この時は思った。あとで知ったのだが、ミャンマー時間はタイ時間より30分遅れている。なので意外と定刻でした。タイとは30分の時差がある事はかなり後に気づく事になる。

辺りは当然、真っ暗だった。バスターミナルを出るとタクシーのおっちゃんがわんさか寄ってくる。「ヤンゴン市内までは20ドルだ!」日本円だと約2,400円です。高すぎる! ミャワディ、ヤンゴン間とほぼ同じ額ではないか。「高いだろ!」と交渉していると時計を指差し「夜間割増しだ」みたいな事を言っている。路線バスもあるだろうと思い、タクシーの運ちゃんを無視して少し歩き出すと・・・「10ドルでどうだ!」と一人のおっちゃんが声を上げた。一気に半値か。悪くない。

タクシーに乗りしばらく走るとやっぱり時計を指差し「20ドル」と言ってきた。「あんた、乗るとき10ドルと言っただろ! 10ドルしか出さないよ!」と言うと渋々、承諾してくれた。

30分ほど走り予約していた宿には午後10時頃に到着した(ミャンマー時間は9時半)。夜なので道は空いていたが、バスターミナルから市内まで渋滞に捕まると1時間半かかる事もあるらしい。なぜ、そんなところにバスターミナルを作るのだ?

何はともあれ宿にチェックインできた。でも、ミャンマーの印象は最悪だ。こんなんでミャンマーを楽しめるのだろうか?

世界一周 81日目【5/27】(タイ・バンコク)
朝食(コンビニ) 50バーツ
地下鉄 42バーツ×2
昼食 90バーツ
バスチケット(-メーソット) 410バーツ
その他 45バーツ
—————————————–
     合計679バーツ(≒2,500円)

世界一周 82日目【5/28】(タイ・バンコク-メーソット)
地下鉄 42バーツ
その他 254バーツ
—————————————–
     合計296バーツ(≒1,100円)

世界一周 83日目【5/29】(ミャンマー・ヤンゴン)
トイレ(メーソットバスターミナル) 3バーツ
トラックバス(メーソットバスターミナル-国境) 50バーツ
三輪自転車(ミャワディ) 1,000チャット
乗合タクシー (ミャワディ-バアン)5,000チャット
コーヒー&缶ビール 1,000チャット
パスポートコピー 100バーツ
朝飯 5,000チャット
ミニバス(バアン-ヤンゴン) 15,000チャット ←破棄
ローカルバス(バアン-ヤンゴン) 5,000チャット
昼食 2,000チャット
ジュース 500チャット
タクシー(バスターミナル-ゲストハウス) 10US$
アッガ ゲストハウス(3泊分) 26US$+500チャット
—————————————–
合計153バーツ(≒550円)+35,000チャット(≒4,000円)+36US$(≒4,400円)

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