東海道五十三次 3日目(前編) 丸子宿(まりこしゅく)~日坂宿(にっさかしゅく) ・・・
東海道五十三次の旅、3日目。筋肉痛がひどい。太ももがパンパンにはっている。箱根峠の疲れが一日おいてやってきた。天気の方は回復し・・・ いやいや、確かに雨は降っていないのだが、5月だというのに西高東低の冬型の気圧配置。気温が上がらず、日本海側では雪の予報も。北西の風、強く・・・ と、旧東海道を西へ行く僕にとっては常に向かい風となります。今日は風との戦いです。
5:30頃、起床。6:00に旅館のロビーへ。「ご用の方はお電話ください」とある。電話で旅館の主人をたたき起こす。眠そうに目をこすりながら起きてきた。悪い事をしたな。事前に朝早いと言っとくべきだった。「今日は晴れるといいですね」どうやら朝方まで雨が降っていたらしく、空は曇り路面もまだ濡れている。「雨は大丈夫だと思うけど、風がね・・・」今日は、丸子宿からスタートです。
昨日のコンビニまで戻る。とりあえずATMでお金を下ろした。さあ、今日も一日頑張るぞ! いざ、丸子宿へ ・・・おっと、いきなり道を間違えそうになる。あぶない、あぶない!
6:20 丸子宿。一里塚から江戸方見付、脇本陣と本陣跡、問屋場跡と宿場の構成施設跡を示す立て札が絵に書いたように並んでいた。丸子橋の手前に丁子屋。曲がった所に高札場、宿場の西の入り口、京方見付で丸子宿は終わる。
6:30 とろろ汁で有名な丁子屋。店の前には十返舎十九(じつぺんしゃいつく)の膝栗毛の碑。「東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)」は、伊勢参りのため江戸から東海道をのぼる弥次郎兵衛(やじろべえ)と喜多八(きたはち)の道中記。その中ににわか雨に降られ、丸子の茶店に入るが夫婦喧嘩の最中で名物のとろろ汁にありつけなかったという件があるらしい。俺の場合は、朝早すぎてありつけなかった(泣)。
この先、国道1号を走り宇津ノ谷峠へ向かう。
宇津ノ谷峠の登り口。ここから峠越えだ!
なんだか懐かしい感じがする。宇津ノ谷の集落は、まっすぐに登り坂の道がつづき、先で石段となる。自転車は右に迂回・・・
7:00 東海道宇津の谷峠越え、旧東海道のぼり口。ここから峠道となる。自転車では無理なので峠越えは諦め、トンネルを抜けるルートを取る。
で、明治トンネル。何か出てきそうな雰囲気のトンネルだ! 明治時代の代物だろうか? 当然、補修はしているのだろうけど。昼でコレだから、夜なら完全に心霊スポットだ!
明治トンネルを抜けると下り、坂をカッ下りパーキングエリア横に出る。岡部宿(おかべしゅく)へ。
岡部宿から藤枝宿(ふじえだしゅく)へ。藤枝宿に入るところで道を間違え、旧東海道からそれてしまう。左車神社の先で旧東海道へ戻った。藤枝。何もなかったなあ。
次の宿場は島田宿(しまだしゅく)。
セブンイレブンで休憩。ここまでは順調だ! 昨日は雨で予定の距離を走れなかった。さらにホテルが見つからずに・・・。旧東海道は、ほぼ国道1号とJR東海道本線と並行して走っているので、ホテルもすぐに見つかるだろうと単純に思っていたが、あまかった。そこで、今日は新幹線の止まる駅のある都市を目標とすることにした。そこなら、すぐホテルも見つかるだろう。この先、新幹線の駅は、掛川・・浜松・・豊橋・・。よ~し、今日は豊橋まで行くぞ! 110kmを走る。
大井川の手前、この界隈には古い家屋が復元されている。ザ・旧東海道! 江戸時代にタイムスリップした、はたまた時代劇のセットの中にいるような感じだ。これまでも本陣など復元されている場所もあったが、小さい石碑が立ってるだけってのが多かった。ここまでの規模のものは初めてです。
その先で大井川と出合う。昔は橋がなかったため人足の肩車や蓮台(れんだい)に乗って川を渡っていた。この川越えの事務をつかさどっていた川会所(かわかいしょ)が残っている。
島田市マンホールには、大井川を蓮台に乗って渡っている様子がデザインされている。担ぐ人も、乗る人も、川を越すのは命がけだ!
9:15 川会所と芭蕉句碑。川ぞいに右に曲がり島田市博物館。
大井川橋を渡って対岸へ。次の宿場は金谷宿(かなやしゅく)。
橋を渡り、サークルKの交差点を左に入って旧東海道へ戻る。この先、金谷駅前の一里塚跡でJRのガード下をくぐり左へ。
ここから坂道だ。駅の裏の少しキツイ坂を登り、大きな道に出る。
旧東海道石畳の案内標識。ここから登りだ、登り!!
9:50 金谷坂石畳入り口。石畳はゴツゴツとした石が敷き詰められている。自転車では通れず、降りて押して歩く。石畳は全長430メートル。なかなかきついぞ、石畳の登り坂。ここで初めてアスファルト以外の道を走った(押して歩いた)。舗装路のありがたみがよ~く分かる。昔は石畳さえないような道を江戸~京まで歩いていてのか。
石畳の道のちょうど中間地点に「すべらず地蔵尊」。雨で石が濡れてるとすべるんだろうなぁ。今日は晴れててよかったよ。
石畳を登り切ると茶畑が広がっていた。
諏訪原城跡の駐車場すぎ・・・
10:05 菊川坂石畳。ここから下り坂。こちらの石畳の道には、並行して舗装路がはしっている。ここは当然・・・ 舗装路を走る。間の宿、菊川(きくかわ)へ。
間の宿、菊川を抜ける。気持ちよく下り坂を下る。やがて国道1号にブチ当たった。おかしい!? 道を間違えた! 少し戻り、菊川神社の横を曲がる。ゲーー!!また登り坂かよ。もう登りは終わったと思っていたのに・・・。結構キツイ上り坂。自転車のギアを最大に落として登るが・・・チェーンが外れた! フロントのギアの入りが悪い。坂を登り切ると茶畑が広がる。
菊川の茶畑と久延寺。のどかな茶畑を抜けていく。
小夜の中山(さよのなかやま)公園。途中、小学生の集団と出会う。「こんにちは」と元気よく挨拶をしてくれた。学校の野外授業みたいだ。今日は休みではないのか。どうも、今年のゴールデンウィークは日ならびが悪い。
やがて七曲りの急坂。ここは登りじゃなく下り坂。ここは「下る」と言うより「落ちる」と言った方がいいぐらいの急坂だ。ブレーキ一杯握りしめて、ゆっくりゆっくり下ってくー。たぶん、この旅、最大の坂です。道がまだ少し雨で濡れていた。ブレーキをかけて曲がると後輪がズルっとすべる。怖え~! ドリッたぞ! 小夜の中山を抜け日坂宿(にっさかしゅく)へ。
七曲りの急坂を下り国道1号を突っ切ったら日坂宿。
10:50 幼稚園のところに扇屋本陣跡。日坂のマンホールはコミカルなデザインとなってます。
次の宿場は掛川宿(かけがわしゅく)。
後編へ続く・・・