みちしるべ2

元トヨタ期間工が田舎でゲストハウスを経営!日本でゲストハウスは馴染まないのか?

四国遍路 35日目 第65番札所三角寺(さんかくじ)、民宿岡田

     愛媛編

35日目は松屋旅館からスタート。第65番札所三角寺(さんかくじ)を納めます。これで伊予の国愛媛県を終えて香川県に入ります。

松屋旅館 石床大師堂

朝はどんより曇り空。しかし、旅館を出てすぐに雨が降り出した。慌ててポンチョをかぶる。旅館で再会したお遍路Dさんは少し先に出発していた。今日は国道11号線に沿って走る遍路道を歩きます。三角寺まで国道は横断はすれど歩く事はない。「ここのファミリーマートを抜けると店らしい店はないよ。」と旅館の女将さん。午前9時頃にそのファミリーマートに到着。お昼のおにぎりを2個買って歩きます。この先、サークルKが一軒ありました。

10時頃、戸川公園の休憩所まで来ました。ここにDさんが靴と靴下を脱いで休憩していた。「雨、強くなったね。旅館を出た時は降ってなかったのに・・・」とDさん。靴の中までグショグショだ。靴を脱ぎ、しばらく休憩。ここから三角寺までは3km弱の登りが続きます。先にDさんが動き出す。靴下を履く足はテーピングで痛々しい。

「君は足は大丈夫なの?」
「僕は足摺でマメを潰してしまったんで・・・もうマメできないんです。」
「慣れたんだね。」
足摺岬が痛みのピークだった。足摺の三日間は雨。雨に濡れると足の裏の皮が柔らかくなり、マメができやすくなる。Dさんは今がピークみたいだ。

靴を履き終わると「お先に。」と、Dさんが先に歩き出した。雨は小降りになっている。靴を脱ぐと動きたくなくなり・・・ 結局15分ぐらい休憩してしまった。

65番札所三角寺の山門 65番札所三角寺の山門 65番札所三角寺の本堂 65番札所三角寺の弁財天

途中、先に出たDさんを追い抜く。1時間ぐらい登ると三角寺に到着した。雨が止む。雨が止むと同時に霧がたちこめて幻想的な風景に。深い霧の中での参拝となりました。参拝が終わった頃にDさんが到着。「すごい霧だね。」本当に辺りは真っ白です。休憩所の椅子に座り、コンビニのおにぎりで昼食を取ります。

次の札所の雲辺寺(うんぺんじ)は徳島県にあります。今夜の宿も徳島県。雲辺寺登り口近くの民宿岡田を予約しました。20分ぐらい休憩して次に目指すは中間地点の椿堂。Dさんは少し前に出ていました。三角寺の山門を出ると、椿堂への道しるべが元来た道を指していた。道しるべ通りに少し戻った所でナビと地図で確認する。どうもクルマ用の道しるべだったらしい。30分ほど時間をロスしてしまった。三角寺からダラダラと下り坂を下り、椿堂へ向います。

椿堂 椿堂

午後2時頃に椿堂前に到着。そこでDさんが休憩していた。雨が上がってからは強い日差しのカンカン照り。水筒の水も切れて喉はカラカラです。

「遅かったね。」
「三角寺を出て逆を行っちゃって・・・30分ぐらいロスしちゃいました。」
「途中の休憩所に寄った?冷蔵庫に冷たいお茶があったよ。おいしかった。」
確かに立派は休憩所があった。冷たいお茶があったとは・・・寄ればよかった。椿堂からは国道192号線、ダラダラと緩やかな登り坂を歩きます。また、Dさんから先に歩き出す。

へんろ小屋宿の張り紙 へんろ小屋宿の張り紙

午後3時。へんろ小屋、しんきん庵・法皇でまたDさんに追いついた。ここでも靴下まで脱いで休憩している。「かなりゆっくりしているなぁ」このペースだと午後4時頃には民宿に着く。ここはゆっくりしよう。靴を脱いで休憩することにした。ここには2件の宿の張り紙が張られてました。同行二人の地図には載っていない宿です。

境目トンネル 境目トンネルを抜け徳島県へ

しばらくしてDさんが歩き出す。さあ、ここまで来れば民宿までもう少し。先に出発したDさんを追って歩き出します。境目トンネルを抜けるとそこは徳島県。菩提の道場、愛媛県ともサヨナラです。

午後4時頃、民宿岡田に到着。Dさんはまだ着いていなかった。「おかしいな、いつ追い越したのだろう?」20分ほど遅れてDさんが到着した。トンネル出た所で具合が悪くなり座って休憩していたとの事。反対車線側だったので気付かなかった。とにかく今日は暑い。熱中症寸前だったのだろう。

民宿岡田の夕食

午後6時より夕食です。Dさんからビールのお接待をいただき、久しぶりに楽しく食事ができました。ここんところ素泊まりが多かったもんで、一人でコンビニ弁当ばっかりだったもんねぇ~。ここの食堂の壁には、今までに泊まった方の写真が沢山貼ってありました。この辺は宿が少なくココで一泊される方が多いようだ。「以前は椿堂も宿坊をされていたんだけど・・・。」と民宿のご主人が話してくれた。何でもお遍路さんのマナーが悪く、宿坊を閉められたらしい。椿堂の若住職が「宿泊していたお遍路さんが一人いなくなり、探していると深夜2時頃、酔っ払ってタクシーで帰ってきた。・・・ どう思う?」と嘆いておられたそうだ。そういえば、仙遊寺のご住職も「宿坊は参拝者を泊める為のものであって、旅行者の宿泊施設ではない。」って言ってたなぁ。最近、宿坊をやめるお寺が多いのは宿泊者のマナーが悪くなったせいだろうか?

民宿岡田からもらった地図 民宿岡田からもらった地図

ご主人より雲辺寺までの地図と雲辺寺から観音寺までの地図をいただく。結構細かく書かれている。「雲辺寺は登り口からの1kmがキツイんだよ!それ以降はそうでもない。」とDさん。さすが遍路2週目だ。いろいろとアドバイスをいただき食事を終えた。

今日は午前中は雨。午後からカンカン照りでドーッと疲れました。明日はいよいよ第66番札所雲辺寺です。そして涅槃の道場、香川県に突入します。

*このブログは四国遍路の回想記です。記憶違いで若干事実と違っている場合があります。

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