みちしるべ2

元トヨタ期間工が田舎でゲストハウスを経営!日本でゲストハウスは馴染まないのか?

チェンナイ→コルカタ、30時間の大移動

     南西アジア編

大都会チェンナイ

チェンナイからコルカタへ移動です。夜の11時40分にチェンナイ中央駅発の列車でコルカタへは翌々日の朝4時10分に到着予定です。インドの列車はよく遅れるみたいなので、昼頃、着いてくれると助かります。

さて、移動日です。チェンマイではほとんど観光はしませんでした。駅にチケットを買いに行っただけで疲れてしまった。インドの最初の都市という事で少し緊張もあったかもしれないが、 やっぱりインドという国にやられたのだろう。インドは歩くだけでも疲れるのだ。

車と人が犇くチェンナイの町

町に出ると人とクルマが犇き合っている。人と人との距離が近く、スレ違いざまにドカドカとぶつかってくる。クルマも歩行者のスレスレを平気で通る。何度も轢かれそうになった。横断歩道を渡っていてもクルマが突っ込んでくるし、交差する時は、なぜか歩行者の進行方向の前を突っ切って行くのだ。なぜ、後ろを通らない。これには毎回ヒヤっとさせられた。たぶん、後ろを通ると歩行者の死角になるから、かな? ここにはインド独自の流儀があるようだ。


ホテルから駅までは歩いて40分ほどだった。ホテルのチェックアウトは夜の10時にする事にした。ホテルの部屋で時間までゆっくり過ごす計画です。もう、外には出たくなかったのだな。遅いチェックアウトとなるので追加料金を取られるかもしれないけど、まあ、いいか。

ホテルのフロントにチェックアウトの時間を告げに行くと「何言ってんの? 夜の12時まで居ていいよ。君は夜の12時にチェックインしただろ。だからチェックアウトも夜の12時までだ。」なんとインドのホテルは24時間制でした。ここにもインドの流儀が存在していた。やっぱりインドは世界と少しズレている。

夜10時にホテルを出る。夜の一人歩きは危ないかなと思っていたが、道路はそれほど暗くなく安心した。40分ほど歩いて駅に着く。駅に入ると信じられないほどの人で溢れ返っていた。電光掲示板で列車の到着ホームを確認する。列車の到着ホームは結構コロコロ変わるらしい。

列車はすでにホームに入っていた。すでに自由席の車両にはインド人が溢れんばかりに乗っていた。車両の入口の階段には座席を確保できなかった人が折り重なるように座っている。これがインドの列車か! これって夜行列車だよな、この人達このまま車両にぶら下がるようにして夜を明かすのだろうか?

僕の乗るA2の寝台車両はエアコン付きだ。車両の入口には大きな紙が張ってある。乗客リストだ。これに自分の名前があるか確認して乗り込む。早く来たのでまだ人は少なかった。A2の寝台車両には一部屋に2段ベッドが二つある。部屋と通路を挟んで向かい側にもう一つ2段ベッドがあり、部屋に4人、通路に2人でワンセットだ。

僕は2段ベッドの一階の席だった。席に着くとすでに他の3人がいた。男性1人と女性が2人。するとすぐさま女性の一人が話しかけてきた。「席、換わってくれませんか?」2段ベッドの二階の席の人だった。「嫌だ!」と拒否した。二階のベッドは登り降りが大変で使い勝手が悪い。誰だって一階がいいに決まっている。なぜ、換わってやらなきゃならんのだ!

二階のベッドの上には紙袋が置いてあった。中には真っ白い2枚のシーツと枕カバーが入っている。とても清潔である。タイの国鉄では車掌がベッドメイキングをしてくれたが、インドでは自分でしなければならない。もう夜も遅いので各自シーツを敷いて寝る準備に入る。

声をかけて来た女性も二階のベッドにシートを敷き始めるのだが、如何せん、太っており二階に登る事が出来ないでいた。二階へは梯子などはなく小さなステップがあるだけだった。男性でも登るのに苦労する。何度もチェレンジするが、誰が見ても「無理だろ」って感じだった。そして、女性の目線は僕に向けられていた。「席、換わって!」との無言の強烈なメッセージが伝わってきた。ここで換わらなければ、僕が悪者になってしまう雰囲気がそこにはあった。仕方が無い、換わってやるか(泣)! インドの中年の女性はふくよかな方が多い。

インドの2段ベッドの2階席

午後11時40分、発車時間になったが列車は動き出さなかった。やっぱり遅れるんだな~あ、発車したのは12時を過ぎた頃だった。こんな感じで2時間ぐらい遅れてくれないかな? 到着予定は翌々日の朝の4時である。(続きは次のページ)

 - 南西アジア編